シルク紬を水洗いされてしまったクリーニングトラブル

ずいぶん昔の話です。シルク紬のパンツスーツをクリーニングに出したことがありましたが、受け取ったものは縮んでしまってツンツルテン。

「どういう訳か?」とクリーニング取次ぎ店に聞くと、水洗いをしてしまったとのことでした。

 

silk-kizi

このパンツスーツはシルク紬だったため、シスクっぽい光沢はなく質感もあるので、一見綿っぽく見えないことはありませんでした。

タグにシルクと表示してありましたので、あえて口頭で伝えなかったことも、トラブルの一因かもしれません。

しかし、相手はプロのクリーニング店。

タグくらいは確認するだろうと信じていました。

当時の価格で、10000円以上したものです。シルク紬の手触りが優しく、シルエットがきれいで気に入っていたのでショックでした。

このシルク紬の製品の色は生成りですから、ドライでは汚れが取りきれず、水洗いをされてしまったのかもしれません。

けれど、シルクの風合いも消えてしまいましたし、第一、相当縮んでしまいました。

 

無論、私は、この件に対し苦情を言いましたが、取次ぎ店は言い訳ばかりで弁済もしてくれません。

私も若かったので、その対処方法も分からず、販売したブテックに事情を話し相談しました。

その折、クリーニングタグが見にくくなかったかなどを確認しますと、ブテックは、責任を感じるので他の製品と交換してくれるというので、それで解決できました。

結局、私の物理的損害はなかったものの、わだかまりは残りました。

本来は、公的機関に相談したほうがよかったのかもしれません。

しかし、その頃は、消費者センターも、現在のように身近なものではありませんでした。

私の場合は、たまたまブティックが責任を取ってくれ解決したといっても、購入したブティックは都心だったので交通費、交渉した電話代などもかかりました。

公的機関に相談しても、手間暇かかりますから、トラブルであったことは間違いありません。

一般的に、クリーニング店のクオリティは一見では分かりませんので、クリーニングを出すときは賭けみたいなものです。

それ以降、私の出した結論は、管理に手間がかかる高価なものは所有しないということです。その方が、気分的に楽です。

 

シルクはすてきだけれど、難しい…すぐ、汗染みになりやすいし、保管したつもりなのに染みができていることもあります。

水洗いできないものは持たない…このことを教訓に、以来、シルクへの憧れは絶つことにしました。